2018年3月6日火曜日

開口部の仕掛け

京都で注文住宅・木造住宅・木造建築・町家・数寄屋建築等の新築・リフォーム・古民家改修を行う工務店 一級建築士事務所


スケルトン改修の現場

開口部の仕掛けが進められております
外界と内とをつなぐ開口部
躯体(柱)とサッシの間を縫うように障子を走らせる計画です
さらにその障子を新たな敷居鴨居を登場させ上下に分けて多様な開口部の表現とプライバシーの確保を目指します




かなり大胆にコーナー部が開口部です。
昭和10年当時でもかなり攻めた物件だったと思います。
楼閣のようなオーラを纏っている物件で、当時の大工のテンションが伝わってきます。
80年が経過し、そこに参入して当時の設計者(大工棟梁)との対決かつ協働といった感じです。
技術が連鎖していくのは面白く意味があり、新築においても未来の設計者・大工がリノベーションをして住み継いでいける家を作っていこうと思います
大胆な開口部を、当時の大工が夢想した絢爛、大胆のまま格子耐力壁、障子、建具で幾何学模様を作ります。



2018年2月28日水曜日

スケルトン改修 新旧融合

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改修の目玉となる格子耐力壁の材料が徳島より搬入されました。
背割りを無しにしたい為、節無し、芯去り材を選択しました。



綺麗な材です。

これが地震に耐える役割を今後果たします
格子耐力壁
木材同士がめり込みながら抵抗する為、簡単に終局破壊しない粘り強い壁です。


2階の大開口部に格子耐力壁を施工するべく、欄干を柱に付ける工事です。
仕口が見事です。
欄干の貫や手摺、足固め材を拾い出して新しい柱に刻み付けます。
材は京北町林材木店の檜


欄干の間に格子耐力壁を入れます






新旧の神業コラボです

経験の浅い職人も比較にならない高度な技術を持った熟練工も日当がそんなに変わらないというのが現代の建築シーンの問題です。
日当が技術の差に比例して上がるのであれば若い職人も技術を磨くのですが、そこまでの腕が要求されないように進化しているのが木材を全てボードとクロスで覆う今の住宅シーンなんです。









2018年2月4日日曜日

スケルトン改修

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構造改修も終盤  荒壁パネルの施工を行っております。
和建築の土壁の壁下地である荒壁は、調温・調湿優れていまが、小舞竹等の手間と長い乾燥期間でコストが問題です。


木舞竹
乾式パネル化した荒壁パネルは、荒壁の優れた土壁の性能を短工期・低コスト(※小舞竹に比べてであって一般的な意味での低コストではありません)の現代版の土壁下地です。

地震に抵抗する強さとしては両面張りで2.6倍の倍率があります。
これは従来の貫や小舞竹の1.0倍~1.5倍の壁倍率と比べても相当の強度があります。
メーターモジュール(京間用)で 1900*600*26mmで18.5キロもありますので持つと結構重いです。
この26mmの荒壁パネルを、ステンレスのビスで木の下地に打ち付けていきます。
この下地の木は何でも良いのですが、杉か檜が適していると思います。
WW(ホワイトウッド)などは水にさらされるので経験上使いません。
本件では杉の下地です。
壁が出来てくると建具の枠廻りの大工さんとの意思疎通が必要です。
改修の場合は断面の寸法などが規格と異なる為に、現場で原寸で納まりを描くことが多いです。






木取をして材料を取って現場に入れます。
木取りはこんな感じで材木屋に頼みます。必要な木材によって発注する材木屋は変えます。

部位 材種 厚み 長さ 個数
ドアA
鴨居 トガ   40  70 2000  1
無目鴨居 トガ 42  103 1000  1
無目敷居 トガ 45  103 1000  1
方立   トガ 30  70 1900  1


現場に入れてからはどれがどこの枠材かわからなくなるので建具ごとに分けておきます。


こんな感じです
昔の大工棟梁は図面から見積、発注、施工まで全てを担っていましたが、法規や確認申請がややこしかったり、建売住宅などは、大工一人で現場に入る為、ほとんどの大工さんが一人親方です。
棟梁が何人かの大工を抱えるというスタイルは数年がかりの現場で一部の数寄屋・宮大工の世界の話で一般住宅ではまず見かけません。建て方の時だけ集まるという感じです。
今は、分業化されていて図面は設計士や工務店、拾いと発注は工務店、大工さんは、現場で材料や釘・ビス等が入ってから仕事に入れるという感じです。
エラーが出やすい仕組みなので、昔の方が効率的ですが現在はこうなってます。
できるだけ分業化を減らす方向で努力したいところです。
拾い出し・発注者と刻む人が違うので、釘やら材料の打ち合わせが重要です。


          檜の鴨居と敷居  120*140 上小節  鴨居の加工













2017年12月30日土曜日

鹿王院の家 

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鹿王院の家 開口部


障子の召し合わせが教会のような感じですね


小堀遠州 孤篷庵忘筌風

大徳寺塔頭 孤篷庵忘筌 1608


市松


雪見障子

モンドリアン風


 モンドリアン コンポジション 1936







2017年12月26日火曜日

鹿王院の家

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美装工事
お馴染み 自称究極のフリーター 佐野美装さんによる美装工事を行ってます。






養生をとって家の姿があらわれてきてます






やはり開口部 まだ数日で4枚障子により進化します
この開口部は障子による光の調整で和製バラガン窓とお施主さんと呼び合ってます

メキシコ人建築家 ルイス・バラガンによる窓






寺井左官の熟練工によるジョリパッド仕上げ いい表情が出てます
左官の鏝痕がわざとらしくならないようにそれでいてあまりツルツルにならないように
というオーダーを、職人さんによく意図を読み取って頂きました。




2017年12月4日月曜日

鹿王院の家

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エントランスを飾る木童の南波カラ松 綺麗な板目で杉板型枠仕上げの基礎と合ってますね



大工さんがコーナーを綺麗にまわってくれました。




SOL物件に度々登場するなぐり仕上げ、京北は原田銘木店の親子の作




クロスが貼れた現場でお施主さんによる塗装工事が行われています。
ポーターズペイント 刷毛塗り仕上げ


養生から施工まで、スピード、凄いの一言です。
このポーターズペイントはインテリア末永さんで仕入れることができるんです。
刷毛もレンタルができて意外と普通に塗れるとのことで、実は私もお施主さんとワークショップに参加して体験させてもらいました。
吹き付け塗装とはまた違った表情がありいいです。









2017年11月28日火曜日

破壊して蘇生する

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解体すればするほど直したくなる箇所が出てきてます。
土壁をばらすという判断をすると、土壁がばれた後の柱の蟻の害などが出てきて
柱を付け替えるという方向になるんですね


思ったより劣化があったのでジャッキが足りず、新調のジャッキが活躍してます。
ルーキーも加わり、ジャッキのオールスター戦となっております。

着工して2か月ほど経ちますが、建築というより破壊という方向に進んでます。
何か月もかかって、丁寧に原形をどどめないほど破壊します。
スケルトンリノベの面白さはここです。
何か月もかかって垂直と水平を直しながら丁寧に壊していくんですね。
上記の床柱は、土台から上に3尺1寸6分にプロットした基準のラインから構造が
3厘から5厘(1mmから1.5mm程度)下がっているという意味で、レーザーレベルの技術のおかげでバッチリ合わせていくことができます。


まず屋根をおろして重さを取り除いて、荷重がとれたところで仮の筋交で補強しながら壁を壊す、壁をこわしたら建物をジャッキアップして、基礎を壊す。
そこでようやく足元の土台を壊して、ようやく足元から新設していくという工程です。



結局どこを残したんですか?と聞かれそうですが、実際のスケルトンリノベの仕事は古材を生かすというイメージよりも、もともとあった像を再現する感じです。