2023年9月1日金曜日

軽量鉄骨造のスケルトンリノベーション

 京都で注文住宅の新築・リノベーションを行う設計事務所


お施主さん、腕利きの職人さん達に恵まれて14期目のSOL


ご縁を頂きまして今回は軽量鉄骨造のスケルトンリノベーションです。



おじいさまが工務店をされていたとのこと。

こだわり抜いて作っておられたお家で既にフォルムがモダニズム建築のようです。

リノベーションの面白さは先人のこだわり、楽しまれて作っておられたことが随所に顕れていたり、先人と建築を通した言葉の無い濃密なコミュニケーションができるところです。



まずは全体構成のボリューム検討


陸屋根に近いフォルム 
2階が居間空間






イメージのラフスケッチ

腕によりをかけて作らせて頂きます!




2023年8月30日水曜日

再生の家 リノベーション

 京都で注文住宅の新築・リノベーションを行う設計事務所


再生の家 スケルトンリノベーション



いきなり竣工写真です。


玄関のディテール

銅板の取っ手と栗の木の名栗仕上げ 銘木店の手斧仕上げ


家具職人による造作キッチンとLDK

家具工事の仕上げは楢無垢板





三和土と家具と漆喰


借景と開口部





2022年12月23日金曜日

再生の家 イシバダテ

 京都で注文住宅の新築・リノベーションを行う設計事務所


再生の家 スケルトンリノベーション


イシバダテ 礎石基礎【石場建て基礎】

柱の足元を突き固めて、石が動かないように根巻コンクリートをします。

京町家で古いものは ひとついし【ひとつ石】 の上に直接柱がのっかります。




現在の住宅は土台の上に柱をのっけます。

その方が土台を敷いて、柱をどんどんと建てていけるので合理的だからです。しかし木の特性からすると昔の建てかたの方が木材の圧縮強度は圧倒的に繊維方向>横圧縮なので、ひとついしの上に直接柱を立てた先人の知恵は現代の工法と比較しても理にかなっているようです。

木が自然に立っている状態で使うかたちです。

ひとつひとつ柱を建てていくのは大変ですが・・・

町家の修繕工事はひとつひとつコンクリートの束石を突き固めながら施工します。



基礎工事の職人さん 
不用意にも映りこんでしまったのは京腕所属の気鋭のアームレスラー
一度手合わせをしましたが腕をへし折られかけました



ハンパない前腕により、束石工事が無事終了










2022年11月16日水曜日

家の動脈

 京都で注文住宅・木造住宅・木造建築・町家・数寄屋建築等の新築・リノベーション・古民家改修を行う設計事務所 一級建築士事務所


旗竿敷地の町家 スケルトンリノベーション

ハーレー乗りの若き社長レッド率いる益荒男らによりこぼち(解体)が終わったところで


次に登場するのは設備工事この道40年のコバやん(アイドルから政治経済までカバーするインテリゲンチャ)による家の動脈の工事。


コバやんの愛車はかわいいユンボ


原チャリくらいのサイズで旗竿敷地の侵入もお手の物


どんな業種の工事も大事ですが、設備は非常に大事な工事です。

汚水(トイレ)雑排水(洗面とか)雨水を豪雨だろうが、家の寿命の限り詰まりなく流さないとあきません。

そのために勾配をしっかりとれるように計画を行います。






2022年10月20日木曜日

再生の家   家をこぼつ

 京都で注文住宅・木造住宅・木造建築・町家・数寄屋建築等の新築・リノベーション・古民家改修を行う設計事務所 一級建築士事務所



旗竿敷地の町家 スケルトンリノベーション

まずは破壊から   とことん骨組みのみ残してこわします

業界用語なんですかね  

こぼち「毀ち」「壊ち」;こっちの業界では解体の事は「こぼち」といいます

古語の「殷つ(こほつ・こぼつ)」に由来するそうです




解体屋さんに大工さんと同じ図面を渡して残すところと壊すところを共有します


解体の職人さんにより順調にこぼちが進んで


床板も取っ払って


外部の土壁だけ残してきれいに骨組みだけになりました
見事ですね




2022年10月10日月曜日

再生の家

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旗竿敷地の町家 スケルトンリノベーション

この住宅は隣地の旧家を背景に裏庭のモミジがみごとなシンボルツリーとなっております

春夏秋冬を映すモミジのお庭を綺麗に切り取りたいところです



乱調かつ不定期の当ブログをお施主さんがなんと全て読破頂いたということでまことに有難いことです

鳥居本の家や東山の家のピクチャーウィンドウの納まりに共感頂いたとのこと

東山の家の開口部


鳥居本の家の開口部

モミジの庭を切り取る使命を仰せつかった以上は気合が入ります




2022年10月6日木曜日

再生の家

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急こう配の階段を上がると


正に旗竿敷地の真骨頂

一気に視界が抜けていきます

  


外観がない家とも言えます

石井修という建築家の(1922-2007)「建物に外観はいらない」は有名ですが 

空間体験のみという構成ですね

ソトに閉じてウチにひらく構成

安藤忠雄さんの建築も地下であったり外観よりも空間体験なのかもしれませんね